政府が「歯科検診義務付けを検討」、歯の全身への影響クローズアップ

今回、政府は、骨太の方針で歯科検診義務付けの検討が盛り込まれることになりました。すべての国民が毎年歯科検診をすることを目指すということです。日本では、歯を定期的にメンテナンスしている国民の割合は、他の諸外国と比べて格段に低く、多くの人が歯が悪くなってから駆け込み受診しているのが実態でした。
歯の不健全さが、全身の健康に大きく関係しています。歯の検診を行なうことで医療費全体の削減を目指すもので、歯の全身への影響が、改めてクローズアップされました。

歯の健康が全身に影響する

口の中には病気の原因にならない細菌が多く存在し、その常在細菌叢が安定していることで、病気の原因となる病原菌が侵入しにくいのです。普段は悪さをしない常在菌ですが、歯磨きを怠ったりすると増えます。このうちで、歯を溶かしてしまう酸を作りだす菌(酸生産菌)が、不溶性の多糖体(バイオフィルム)を形成し、細菌の塊を歯に強く付着させ、歯で増殖し、酸を生産するため虫歯になるのです。同じく歯周病原細菌がバイオフィルム内で増殖して、歯肉や歯の周りの骨(歯肉や歯槽骨=歯周組織)を侵すことで歯周病になります。また、歯周病原細菌や細菌由来の内毒素が歯肉から血管内に入り込むと、サイトカイン産生などに影響を及ぼし、口腔だけでなく、心血管系疾患、誤嚥性肺炎、糖尿病、低体重児出産などへ影響を与えていることが報告されています。
虫歯、歯周病に続く第3の歯科疾患としての、トゥースウェア(歯のすり減り)も注目されています。痛いから歯科を受診するというのではなく、日ごろから定期検診に努めましょう。

『国民のための名医ランキング 2021~2023―いざという時の頼れる医師ガイド 全国名医1045人厳選 単行本』より

歯周病とアルツハイマー型の認知症の関連性も指摘

歯から全身への悪影響はかなり多く、歯が認知症の原因になるとも言われています。制度が整うのを待たず、歯の定期的なメンテナンスをすぐ始めましょう。

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