アルツハイマー病の早期発見と期待の新薬登場

認知症で最も多いアルツハイマー病の患者の脳の中には、症状が出るおよそ20年前から異常なたんぱく質がたまり始めるとされ、早期の診断が治療を進めるうえで重要とされています。この早期発見が最新研究で実用化がより現実的になってきました。
島津製作所の発表によると「島津製作所、エーザイ、大分大学、臼杵市医師会は、アルツハイマー病について、大分県臼杵市を実証立地とした調査・研究を開始することを発表しました。共同研究は、血液バイオマーカーを活用し、軽度認知障害(MCI)およびアルツハイマー病の診断ワークフローを日本で初めて構築する試みです。「認知症に関する脳脊髄液・血液バイオマーカーの適正使用指針」に則り、かかりつけ医から認知症の関連学会専門医に至る医療連携体制において、血液バイオマーカーの有用性を実証し、アルツハイマー病の早期診断への貢献をめざします」としています。

また、アルツハイマー病に関して、期待される新薬が日本でも承認される見込みです。新たな治療薬「レカネマブ」は、アルツハイマー病の患者の脳にたまる「アミロイドβ」という異常なたんぱく質を取り除くことで病気の進行そのものを抑える効果が期待されていています。
エーザイの発表によると「エーザイ株式会社(日本)とバイオジェン・インク(米国)は、アルツハイマー病の新薬である、抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体レカネマブ(一般名、米国ブランド名:LEQEMBI)の日本における製造販売承認申請について、厚生労働省より優先審査品目に指定されたことを発表しました。日本の優先審査は、重篤な疾病で医療上の有用性が高いと認められた新薬等に与えられ、総審査期間の目標が短縮されます」としています。

株式会社島津製作所 「日本初となる血液バイオマーカーを用いた認知症診断ワークフローの構築へ島津製作所・エーザイ・大分大学・臼杵市医師会が共同研究を開始(最終アクセス2023年2月27日)
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/y5v_d3_f0s_qrdwy.html
エーザイ株式会社 「抗アミロイドβプロトフィブリル抗体「レカネマブ」について、日本において優先審査品目に指定」(最終アクセス2023年2月27日)
https://www.eisai.co.jp/news/2023/news202312.html

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